この記事ではおすすめナンピン・マーチン・グリッドEAを紹介していきます。
グリッド・マーチンゲールEAの基礎知識
長期トレンドに逆行すると、破綻リスクが高くなる
マーチンゲールEAのトレードロジックは、基本的にトレンド相場での押し目買い・戻し売りです。
上昇トレンドなら押し目(一時的な下落)で買いポジションを増やし、下降トレンドなら戻し(一時的な上昇)で売りポジションを増やします。
ただこのトレードロジックにも欠陥があり、急激なトレンド変換だとトレンドと反対方向にマーチンゲールをしてしまうことがあります。
例えば以下の画像は、人気マーチンゲールEA「Waka Waka EA」で70%近くのドローダウンを出したときのものです。
2月までは下降トレンドなので売り方向でマーチンゲールをしていますが、3月からの急激な上昇トレンドのせいでリバウンドで利確できず、大きな含み損を抱えることになります。
マーチンゲールEAは収益性・再現性に優れたトレード手法ですが、長期トレンドに逆行するとドローダウンが非常に大きくなります。ロスカットを避けたいなら、長期トレンドに逆行する前に損切りするなどの判断をしましょう。
破綻リスクはグリッド間隔・ロット増加率で決まる
マーチンゲールEAの破綻リスクは、グリッド間隔とロット増加率の2つで決まります。
1つ目のグリッド間隔は、ポジションを増やしていくpips間隔のこと。例えばグリット間隔が30pipsなら、現在ポジションから30pips逆行するごとにポジションを増やしていくわけです。
グリッド間隔の目安は20pipsから30pipsとなります。間隔が10pips以下だとポジションが増えすぎてロスカットされやすくなりますし、50pips以上だと含み益を確保できず利確が遅くなるからです。
2つ目のロット増加率は、ポジションが増えるごとにどうやってロットを増やしていくかですね。
例えばロット増加率が前回ポジションの2倍なら、1段目ポジションは0.1ロット、2段目は0.2ロット、3段目は0.4ロット、4段目は0.8ロットと倍々で増えていきます。
現在主流のマーチンゲールEAは、ロット増加率「前回ポジションの1.5倍」を採用しています。
マーチンゲールEAの破綻リスクはグリッド間隔とロット増加率の2つでほぼ決まるため、人気マーチンゲールEAのトレードロジックを真似すれば、EAの期待値を高めることもできます。
レバレッジが高いほどロスカットされにくい(理想は1000倍)
グリッド・マーチンゲールEAはポジション段数が増えるにつれて、運用ロットが指数関数的に増えていきます。
1段目ポジションは0.1ロットと低めでも、9段目以降になると1.0ロットから2.0ロット以上になるため、合計の運用ロットは5.0ロット以上になることもあります。
運用ロットが大きくなるほど、必要証拠金が膨大になり、証拠金維持率が圧迫されて、ロスカットされやすくなります。必要証拠金を抑えるためにも、なるべくレバレッジの高い取引口座を使いましょう。
グリッド・マーチンゲールEAを運用するなら、レバレッジの理想は1000倍、最低でも400倍は欲しいです。
運用口座としてはXM KIWAMI口座がおすすめ。資金100万円以上でもレバレッジ1000倍で取引できます。
最近新しくできたAXIORY マックス口座もレバレッジ1000倍で取引できますが、こちらは有効証拠金が50万円を超えると、レバレッジを引き下げられてしまいます。
おすすめ無料ナンピン・マーチン・グリッドEA
Grid EA Pro:グリッド・マーチンゲールEA
無料で優秀なEAが欲しいならGrid EA Proがおすすめ。MQL5の無料EAなので、MQL5アカウントがあれば誰でも無料ダウンロードできます。
トレードロジックは、グリッドトレード+マーチンゲール(ロット倍率は1.1倍)。オーバーラップやトレーリングストップでの決済も可能で、長期トレンドに逆行してもロスカットされにくいです。
過去1年のリカバリーファクターも1.0を大きく超えており、無料グリッドEAの中ではリスクリワードがトップクラスです。EA初心者の方は、ぜひ練習用にダウンロードしましょう。
クラック版 Waka Waka EA:マーチンゲールEA
無料で優秀なマーチンゲールEAが欲しいなら、クラック版 Waka Waka EAがおすすめ。MQL5で販売されている製品版は2,000ドル以上と非常に高額ですが、クラック版なら古いバージョンを無料で利用できます。
Waka Waka EAは過去5年以上においてフォワード運用で安定した利益を出し続けています。マーチンゲールEAの中ではトップクラスの性能と言ってもいいでしょう。
Waka Waka EAのトレードロジックは以下の通り。
推奨通貨ペア | AUDCAD, AUDNZD, NZDCAD |
---|---|
推奨時間足 | 15分足 |
グリッド間隔 | 25pipsから35pips |
ロット増加率 | 前回ポジションの1.5倍から2倍 |
利確タイミング | 加重平均で10.0pips |
推奨通貨ペアはオセアニア系通貨ペア3種「AUDCAD, AUDNZD, NZDCAD」です。これらはボラティリティが控えめでスプレッドも低めなため、グリッド・マーチンゲールEAと相性がいいです。
グリット間隔は25pipsから35pipsと標準的です。具体的には1段目から3段目までは25pipsと狭めで、4段目以降は30pips以上と広めに設定されています。
ロット増加率のほうも1段目から5段目までは前回ポジションの2倍と高めですが、6段目以降は前回ポジションの1.5倍になっています。合計ロットが大きくなりすぎてロスカットされないようにするためですね。
利確タイミングは加重平均10pips。1段目・2段目で含み損を抱えていても、3段目や4段目を含めて合計10pipsの含み益が出ていれば、その時点で利確します。
クラックEAはMQL5のEAと違って、Webサイトからファイルをダウンロードして、それをMT4の「データフォルダを開く」から展開する必要があります。
Grid Free:マーチンゲールEA
マーチンゲールEAを自分でカスタマイズしてみたいなら、Grid Freeもおすすめ。こちらはソースコードを無料公開しているため、グリッド間隔やロット増加率を好きにカスタマイズできます。
Grid Freeのトレードロジックはこちら。
推奨通貨ペア | AUDCAD, AUDNZD, NZDCAD |
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推奨時間足 | 5分足 |
グリッド間隔 | 30pips |
ロット増加率 | 前回ポジションの1.5倍 |
利確タイミング | 加重平均で15.0pips |
基本的なトレードロジックはWaka Waka EAと似せています。ただ段数が増えるごとにグリッド間隔を広げるような機能は無いため、ポジション段数が9段を超えるとロスカットされやすくなります。
ポジションの取り方はRSIとダブルモメンタムを基準にしており、上昇トレンドなら押し目買い、下降トレンドなら戻し売りの要領でマーチンゲールをするようになっています。
ただ急激なトレンド転換ではリバウンドで利確できず、長期トレンドに逆行するマーチンゲールになりやすいです。その場合は手動で決済してもいいでしょう。
EAはあくまでポジションのエントリー・決済を自動化させるためのツールなので、うまく機能していない時は 手動で対処してもOKです。
Dark Venus:マーチンゲールEA
MQL5で無料のマーチンゲールEAが欲しいならDark Venusがおすすめ。MQL5でアカウント登録すれば無料ダウンロードできます。
Dark Venusのデフォルトのトレードロジックは以下の通り。
推奨通貨ペア | EURUSDなど |
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推奨時間足 | 5分足 |
グリッド間隔 | 5pips |
ロット増加率 | 初期ロットを加算していく (1段目が0.02ロットなら、2段目は0.04ロット、3段目は0.06ロット) |
利確タイミング | 加重平均で5.0pips |
グリット間隔が5pipsと非常に狭いため、先ほど紹介したEAよりもハイリスク・ハイリターンになりやすいです。
ロット増加率は「前回ポジションのロット+初期ロット」となります。例えば1段目が0.02ロットなら、2段目は0.04ロット、3段目は0.06ロット、4段目は0.08ロットと積み増ししていきます。
利確タイミングは加重平均で5.0pipsとやや狭めです。EAの利幅が狭いと取引回数が増えてしまうため、スプレッドの広い口座タイプだと手数料負けしやすくなります。
またDark Venusのエントリー方法は「ボリンジャーバンド±2σ(シグマ)を超えたらエントリー」なので、長期トレンドに逆行しやすいです。
一般的なマーチンゲールEAよりロスカットされやすいため、入念なバックテストをした上で、デモ口座から運用することをおすすめします。
グリッドEAのおすすめ運用口座
1番目はXM KIWAMI口座がおすすめ。レバレッジが1000倍と非常に高いため、必要証拠金が低めに抑えられ、ロスカットされにくくなります。
しかもその1000倍レバレッジを有効証拠金40,000ドル(550万円)まで利用できます。(他のブローカーだと10-100万円でレバレッジ制限される)
KIWAMI口座はスワップフリーもあるため、マイナススワップも取られません。ナンピン・マーチン・グリッドEAの取引コストを大きく節約できます。
2番目はAXIORY ナノ口座がおすすめ。レバレッジが400倍-1000倍とやや高めなので、マーチンゲールEAを運用しても必要証拠金をやや低めに抑えられます。
なお1000倍が使えるのは、有効証拠金50万円以下のときです。それ以降は有効証拠金が増えるにつれて、レバレッジが段階的に引き下げられます。100万円-300万円で運用する場合は、400倍-500倍のレバレッジになります。
3番目はTradeview ILC口座がおすすめ。スプレッド・取引手数料が非常に優秀で、スキャ系のトレードロジックでも利益を出しやすくなります。
ただしILC口座はレバレッジが200倍と低く、最小ロットは0.1ロットで、ストップアウトも100%と高めです。マーチンゲールEAのハイリスク運用とは相性が悪いです。基本的には資金20,000ドル/0.1ロットの低リスク運用になります。