この記事ではTradeviewのゼロカットルール、ゼロカットを防ぐ方法について解説していきます。
Tradeviewのゼロカット仕様は、英語版Tradeview「Company」で確認できます。
Tradeviewのゼロカット仕様
口座残高マイナスがゼロにリセットされ、追証(追加証拠金)が発生しない
Tradeviewでは口座残高がマイナスになると、すべてのポジションが強制決済され、残高がゼロになります。
If your account is at risk due to a losing position, our system will automatically close it and provide you with negative balance protection.
損失ポジションによりお客様のアカウントが危険にさらされている場合、当社のシステムは自動的にアカウントを閉鎖し、マイナス残高保護を提供します。
英語版Tradeview「Company」
国内FXブローカーだとゼロカットは顧客の損失補填にあたるため法的に認められていません。口座残高がマイナスになった場合、追加証拠金(追証/おいしょう)を支払うまで新規ポジションを持てなくなります。
一方Tradeviewのような海外FXブローカーは日本の法律が適用されず、ゼロカットも利用可能です。口座レバレッジが十分に高ければ、ゼロカットを利用したハイリスクトレードも可能です。
Tradeviewのゼロカット仕様は、英語版Tradeview「Company」で確認できます。
他の口座はゼロカットの影響を受けない(損失補填に使われない)
Tradeviewで1つの口座がゼロカットされた場合、他の口座は影響を受けません。ゼロカットの損失補填に他口座の残高が使われることもないです。
海外FXブローカーのゼロカットは1つの口座で完結しており、他の口座は影響を受けないのが通例です。ただBigBossのようにゼロカットの仕様が改悪されるケースもあります。
ゼロカットを利用したハイリスクトレードはブローカーの資金枯渇の原因になりやすく、入金ボーナス・1000倍以上のレバレッジを提供しているブローカーはその傾向が強いです。
Tradeviewは資金枯渇リスクが低いA-bookブローカーなので、ゼロカットを改悪されるリスクは低いです。それでも極端なハイリスクトレードをするなら、ゼロカットの仕様は確認しておいた方がいいでしょう。
Tradeviewのゼロカット仕様は、英語版Tradeview「Company」で確認できます。
最大レバレッジ500倍+ストップアウト100%なので、ゼロカットを活かしにくい
海外FXのゼロカットはハイリスクトレードに使われることが多いです。
例えばXMのようなレバレッジ1000倍ブローカーだと、資金10万円でも1.0ロットポジションを持つことができ、資金効率の高いトレードがしやすくなります。
またXMはストップアウトが20%と低めなので、大きめの運用ロットで証拠金維持率が圧迫されてもロスカットされにくいです。
一方Tradeviewの最大レバレッジは500倍でXMほど資本効率の高いトレードができるわけでもなく、ストップアウトも100%と高いため、ゼロカットが発動する前にロスカットが発動する可能性が高いです。
Tradeviewはゼロカットを提供していますが、XMほどハイリスクなトレード環境を提供していないためゼロカットの利点を生かしきれません。
ハイリスクトレードをするなら、最大レバレッジが1000倍と高く、ストップアウトも20%と低めなXMを使った方がいいでしょう。
Tradeviewのゼロカット仕様は、英語版Tradeview「Company」で確認できます。
ゼロカットとロスカットの違い
ゼロカットとロスカットは似ているようで少し異なります。
ゼロカットでは、口座残高がマイナスになったらポジションを強制決済されます。そのあとはしばらく放置するか、追加入金すればマイナス残高がゼロにリセットされます。口座残高はゼロのままです。
またゼロカットはハイリスクトレードに利用されやすく、B-bookブローカーだとゼロカットの仕様改悪、あるいは一部トレーダーにゼロカットの提供を停止することもあります。
一方ロスカットでは、証拠金維持率がストップアウト(Tradeviewは100%)を下回ったらポジションを強制決済されます。口座残高はある程度残ります。
ロスカットの仕様はFXプラットフォームよって異なります。MT4/MT5だと含み損が1番大きなポジションから決済されますが、cTraderだと証拠金維持率がストップアウトを上回るまで0.01ロットずつ決済されます。(スマートストップアウト)
Tradeviewでハイリスクトレードをするなら、MT4/MT5よりcTraderを使った方がポジションが生き残りやすくなります。
TradeviewのcTraderダウンロードは、Tradeview「cTrader」で行えます。
Tradeviewでゼロカットを防ぐには?
運用ロットを控えめにする(目安は資金10,000ドル/3.0ロット)
ゼロカットを防ぐ1番簡単な方法は、運用ロットを控えめにすること。
例えば資金10,000ドル/10.0ロットの運用だと、必要証拠金で証拠金維持率が圧迫されてしまい、わずかな逆行でゼロカットされてしまいます。
運用ロットの目安は、資金10,000ドルあたり3.0ロットですね。
この3.0ロットも単一ポジションではなく1.0ロットで3段のナンピンにして、含み益が出たら5段以上のピラミッディングトレードに切り替えます。そうすることで証拠金維持率500%前後を維持でき、資本効率の高いトレードになります。
なお上記の運用ロットはレバレッジ400倍の口座を使ったときです。レバレッジ1,000倍のXMなら運用ロットは1.5倍から2倍にしてもいいですし、ゴールド銘柄レバレッジが100倍のAXIORYなら運用ロットは半分以下にした方がいいです。
Tradeviewのロット仕様は、英語版Tradeview「Accounts」で確認できます。
証拠金維持率500%前後を目安にする
ゼロカットを防ぎたいなら、証拠金維持率を500%前後に維持しましょう。
証拠金維持率とは、有効証拠金を必要証拠金で割ったパーセンテージのこと。保有ポジションのリスクを測る指標になります。
具体的な目安としては、200%以下ならリスクの取りすぎ、500%前後なら最適、1000%以上なら資本効率がやや悪いと判断します。
例えば資金10,000ドル/5.0ロットでナンピンが捕まった状態だと、証拠金維持率が200%以下になりやすいです。適切なタイミングでポジションを決済して、証拠金維持率を回復させます。
資金10,000ドル/1.0ロットで含み益が出ている状態だと、証拠金維持率が1000%を超えていることが多いです。ポジションを増やして資本効率を高めましょう。
海外FXは高いレバレッジを提供しているため、高ロットのハイリスクトレード、あるいはナンピン・マーチンゲール・グリッドトレードで大きな利益を狙えます。ただ証拠金維持率が圧迫されやすいため、リスク管理が雑だとすぐにゼロカットされてしまいます。
最適な運用ロットがわからないなら、とりあえず証拠金維持率500%前後を目安にしましょう。
Tradeviewの証拠金維持率は、Tradeview「MT4/MT5/cTrader」でポジション保有中に確認できます。
長期トレンドに逆行するナンピン・マーチンゲールはしない
ゼロカットを避けたいなら、長期トレンドに逆行するナンピン・マーチンゲールは控えましょう。特にゴールドのようなボラティリティの激しい銘柄だと、すぐにゼロカットされます。
ナンピンとは、ポジションが逆行するごとに逆張りポジションを追加していくトレード手法のこと。
マーチンゲールはナンピンをハイリスク・ハイリターンにしたもので、ポジションと同時に運用ロットも増やします。例えば1段目は1.0ロット、2段目は2.0ロット、3段目は4.0ロットといった具合です。
ナンピン・マーチンゲールは含み損が大きくなりやすく、証拠金維持率も圧迫されやすいため、ゼロカットされやすいです。ナンピンをするにしても10,000ドル/1.0ロットで3段までにしておき、読みを外したらなるべく早く損切りしましょう。(マーチンゲールはリスクが高すぎるので非推奨)
なお避けるべきナンピンは、長期トレンドに逆行するものだけです。レンジ相場あるいは長期トレンドの押し目・戻しで行うナンピンは優位性が高いので積極的に狙いましょう。
IB配布のゴールドナンピン・マーチンEAを使わない
ゼロカットを防ぎたいなら、無料配布(IB契約)のゴールドナンピン・マーチンEAは使わないようにしましょう。破綻リスクが非常に高いからです。
Twitterで海外FXの情報収集をしていると、無料EA配布キャンペーン・プレゼント企画をよく見かけます。これらは完全無料ではなく、海外FXのアフィリエイトリンクを踏んで口座開設することで、EA配布者にアフィリエイト報酬が入る仕組みです。
ただ無料配布のナンピン・マーチンEAはリスク管理が雑で、グリッド間隔が狭かったり、ロット倍率が高すぎたりするため、口座破綻リスクが非常に高いです。
具体的な数値を出すと、資金100万円/0.01ロットのゴールド運用で毎月数万円稼げますが、3ヶ月から6ヶ月に1回の急激なトレンド相場により100万円から1,000万円の資金を失う感じです。
EA代理店のアカウントはTwitterで運用成績をツイートしていますが、そのほとんどはデモ口座です。仮にゴールドEAが破綻したとしても、次の日にはデモ口座に入金して収益報告+営業活動を再開しているはずです。
無料配布のナンピン・マーチンゲールEAはリスクリワードが非常に悪いです。ゼロカットを避けたいなら使わないようにしましょう。
cTraderのデモ口座で練習しておく
裁量トレードでゼロカットを防ぎたいなら、cTraderのデモ口座で練習しましょう。
cTraderのデモ口座はプラットフォームの中で入出金でき、口座残高をコントロールできます。例えば口座残高を10,000ドルに増やしたり、増やしすぎても出金で10,000ドルに戻したりできます。
これがMT4/MT5だとプラットフォームで残高調整できませんし、Tradeviewも会員ページでデモ口座の残高を調整できないため、裁量トレードの練習台には向いていないです。
裁量トレードでゼロカットされるのは、トレード手法やロット管理が未熟だからです。裁量トレード初心者の方はcTraderのデモ口座を開設して、裁量トレードの練習をしましょう。