レイテンシーアービトラージは、FXの中でも利益率トップクラスの取引手法です。
ただ何も対策にせずに運用すると、ブローカーからVDPを適用されたり、問答無用で口座凍結・利益没収・出金拒否されたりします。
レイテンシーアービトラージはブローカー側の資金枯渇リスクが高いため、非常に警戒されています。ブローカー選びはもちろんのこと、VDP対策や出金トラブル対策などもしておく必要があります。
この記事ではレイテンシーアービトラージのやり方について解説していきます。
レイテンシーアービトラージの基礎知識
レイテンシーアービトラージとは、レート配信が早いブローカーで値動きを先読みして、値動きの遅いブローカーで注文して後出しジャンケンのように利益を出す手法のこと。FXの中で最も期待値の高い取引手法と言ってもいいでしょう。
ただレイテンシーアービトラージはパイの奪い合いが非常に激しいため、有力な情報が出回っていません。基本的には稼いでいる人の真似をしながら、試行錯誤していくことになります。
利益率が非常に高い(数日-数ヶ月で数千万円)
レイテンシーアービトラージの最大の特徴は、利益率が非常に高いこと。早ければ数日、遅くとも数ヶ月で数千万円の利益をたたき出すことができます。
レイテンシーアービトラージでは値動きを先読みして取引するため、ほとんどのトレードで勝つことができます。そのため可能な限り運用ロットを最大化させます。取引1回あたりの利幅は1.0pipsですが、それを1日で数千回、数万回と繰り返すため、短期間で爆発的なリターンが得られます。
ブローカーによる口座凍結リスクが高い、専用のソフトウェアを使う必要があるなどのデメリットはありますが、それを大きく回るだけのリターンはあります。
海外FXで得られる利益を最大化させたい、その上でブローカーの精査に十分な時間をかけられるなら、レイテンシーアービトラージは相性のいいトレード手法です。
口座凍結リスクが非常に高い
レイテンシーアービトラージはブローカーによる口座凍結、利益没収、出金拒否などのリスクが非常に高いです。ブローカー側も資金枯渇リスクとして非常に警戒しており、少しでも早く追い出したいからです。
海外FXブローカーの規約を見ていると、レイテンシーアービトラージ、あるいはそれに準ずる超高速売買(HFT)を行うと、ブローカー側の裁量で一方的に利益を没収すると書かれてあることが多いです。
ブローカーが口座凍結させる基準はある程度決まっています。具体的にはポジションの保有時間が10秒以下、獲得ピップスが1.0pips前後、1日での取引回数が1000回以上、1日の利益率が非常に高い(日利100%)などですね。
そのためアービトラージ利用者は、両建てポジションで保有期間を伸ばしたり、複数の口座を運用させて取引頻度を下げたり、カモフラージュ取引を混ぜたりして、口座凍結基準に引っかからないようにしています。
FIX API+専用ソフトウェアを使う
レイテンシーアービトラージをするときは、一般的なMT4/MT5ソフトウェアではなく、FIX APIや専用ソフトウェアを使うことになります。
MT4/MT5ソフトウェアを使わない理由としては、約定速度が遅すぎる、インスタントエクゼキューションが利用できずスリッページ制限ができない、ブローカーに取引内容を秘匿したい、などが挙げられます。
MT4/5の非公式APIを用いることで一つのソフトウェアで複数口座に同時ログインをすることが可能であり、本家ターミナルよりも高速かつ複数口座に同時にトレース注文をすることができます。
引用元
FIX APIのツールとしては「HFT Forex Copier」が有名です。

FIX APIで取引できるブローカーについては、海外FX調査兵団さんが以下の記事でまとめています。

レイテンシーアービトラージのソフトウェアは「HFT Arbitrage Platform」が人気です。

国内FXブローカーを使うことが前提(海外ブローカーだと手数料負けする)
レイテンシーアービトラージをするなら海外FXブローカーよりも国内FXブローカーを使いましょう。
海外FXブローカーの取引コストは1.0pips前後と高めですが、国内FX業者だと0.1pips-0.5pipsとかなり低めだからです。(USDJPYの場合)
中でも取引コストが低い国内FX業者はこちら。
ただレート配信が遅くスプレッドの狭いブローカーは希少で、ブローカーから名義単位で永久追放されてしまうと、復帰して稼ぐことは難しくなります。国内ブローカーを使う前に、取引環境で劣る海外FXブローカーで練習をしてもいいでしょう。
海外FXブローカーの取引コストは国内業者よりもやや高めなので、キャッシュバックサイトなどを併用して実質的な取引コストを下げる必要があります。
代表的なのはTariTali、FXRoyalCashBack、Money Chargerの3つ。まずは対応業者の多いTariTaliを優先的に使い、対応していないブローカーがある場合は他の2つを使います。



B-bookブローカーでのみ通用する
海外FXブローカーでレイテンシーアービトラージするときは、B-bookブローカーを使うのが一般的です。
B-bookブローカーは、トレーダーの取引に介在するタイプのブローカーです。スプレッドが広めで、取引環境が良くない代わりに、豪華なボーナスやプロモーションを提供していることが多いです。
レイテンシー取引向けのブローカーは、スプレッドが狭く、約定力に優れており、出金トラブルのない老舗のものを選びます。ただそういったブローカーはすでにレイテンシー取引対策をしており、迂闊な動きをするとすぐに口座凍結されてしまいます。
一方で新興ブローカーだとレイテンシー取引対策が雑で、うまくやれば荒稼ぎできますが、ばれてしまうと問答無用で口座凍結されて、元本すら返金されなくなるリスクもあります。
VDP対策が必須
アービトラージ取引をするなら、VDP対策も必須です。VDPとは、ブローカー側が勝ちすぎるトレーダーに対してスプレッドを広げたり、マイナススリッページを発生させたりするツールのこと。
主にレイテンシー取引や超高速売買で稼いでいるトレーダーを追い出すために使われます。
海外FX B-bookブローカーは、集客のためにどんな取引手法でもOKと宣伝していますが、実際にレイテンシー取引や超高速売買をすると、VDPを適用されマイナススリッページが発生するケースが多いです。
ブローカー側がレイテンシー取引や超高速売買で荒稼ぎしているのを放置していると、ブローカーの資金が枯渇状態になり、経営破綻リスクが高くなるからです。
B-bookブローカー(ThreeTrader)にレイテンシー取引したときのブローカーの反応については、以下の記事が参考になります。

B-bookブローカーでレイテンシー取引するとほぼ確実にVDPを適用されます。適用されたらレイテンシー取引では稼げなくなるため、VDPを適用されずにこっそり稼ぎ続けることが重要となります。
また仮にレイテンシー取引で大きな利益を出せたとしても、後から不正取引扱いされて利益没収されるケースもあります。
レイテンシーアービトラージで利益を出した後の交渉方法については、以下の記事が参考になります。
レイテンシーアービトラージの情報源
レイテンシーアービトラージは基本的にパイの奪い合いなので、有益なノウハウや情報を得ることは難しいです。詐欺・高額情報商材も多いので、稼げていない人の情報には飛びつかないようにしましょう。
無料の情報源
レイテンシーアービトラージの基本については、以下のポストツリーでわかりやすくまとめられています。
B-bookブローカーでレイテンシーアービトラージが見つかると、ほぼ確実にVDPを適用されます。VDPの具体的なメカニズムについては、以下の記事が参考になります。
レイテンシーアービトラージで10億稼いだ「ももんが」さんも、noteでノウハウを少しだけ公開しています。ただ具体的な情報は少なく、有料オンラインサロン「ちゃっち倶楽部」への勧誘がメインになっています。サクッと流し読みするくらいでOKです。

海外FX調査兵団さんの以下の記事では、レイテンシーアービトラージの取引ツールや具体的な取引手法などに触れられています。
レイテンシーアービトラージをするなら、レート配信が遅くて、スプレッドの狭いブローカーを選ぶ必要があります。そういったブローカーを探す場合、専用の検証ツールを使うことになります。
検証ツールは以下の記事でダウンロードできます。
有料の情報源
レイテンシーアービトラージの情報源としては「ちゃっち倶楽部」が有名です。これはアービトラージ利用者向けのオンラインサロンで、取引ツールなども配布しています。
月額料金は15,800円と高額です。現在では500人のメンバーが加入しており、彼らとアービトラージのパイを奪い合うことになるため、加入しても大きく稼げるかは微妙なところです。
レイテンシーアービトラージで爆発的な利益を出している人として、「では恋人になりましょう」さんも挙げられます。この人が運営しているのが「では恋サロン」で、料金は月額29,800円です。
ただ情報更新は2025年1月あたりで止まっているため、長期契約はおすすめしません。有料のノウハウが欲しいなら1ヵ月だけ契約して、noteを保存しておくといいでしょう。
レイテンシーアービトラージの関連ツール
取引ツール
レイテンシーアービトラージの取引ツールとしては「HFT Arbitrage Platform」が人気です。0.01ロット取引ができる無料版が利用できます。

HFT Arbitrage Platformは人気ソフトウェアなためか、クラック版(海賊版)も出回っています。料金を節約したいなら、自己責任でこちらを使ってもいいでしょう。

ブローカー分析ツール
レイテンシー取引向けのブローカーを見つけるには、レート配信速度とスプレッドを計測する必要があります。
計測ツールは以下のページで無料ダウンロードできます。