Night Hunter Proは、MQL5の中でもトップクラスの収益性を誇る夜スキャEAです。価格は1,000ドル以上と非常に高いですが、うまく使いこなせばそれに見合うだけのリターンを期待できます。

Night Hunter Proの特徴はこちら。
- 単一ポジションなので破綻リスクが低い
- リミット注文・テイクプロフィットによりスリッページが生じにくい
- フィルター機能により負けやすいタイミングではトレードしない
- 分割注文(Split Order)によりスリッページ対策ができる
- 「One Chart Setup」により設定が簡単
リミット注文や分割注文によるスリッページ対策が徹底されており、高ロット運用でも安定した利益を出しやすくなっています。
ただしNight Hunter Proは、利幅が5pips前後と狭く、リミット注文を多用します。運用時はスプレッド・約定力が優秀かつ、ストップレベルがゼロのA-bookブローカーを使いましょう。(Tradeview ILC口座など)
Tradeview ILC口座の特徴はこちら。(英語版Tradeview「Accounts」で確認可能)

この記事ではNight Hunter Proの使い方・運用方法をわかりやすく解説していきます。
Night Hunter Proのバックテスト成績
過去5年間のバックテスト成績はこちら。(EURUSDのみ/初期証拠金10,000ドル/ハイリスク設定)
- リカバリーファクター:34.1(5.0以上なら優秀)
- プロフィットファクター:3.16(2.0以上なら優秀)
- 最大ドローダウン:3.35%
- 勝率:80.1%
- 平均利益:49.0ドル
- 平均損失:-62.7ドル
- リスクリワード:0.78(0.5以上なら優秀)
- 取引回数:982回(年間196回)
過去5年間のバックテストでもリカバリーファクター30以上、プロフィットファクター3.0以上と収益性に優れていることがわかります。ハイリスク運用でも最大ドローダウンが3%と低く、リスク耐性も高め。
またリスクリワードも0.78と高めで、苦手相場でも損失が大きくなりにくいです。スキャ系にありがちなコツコツドカン型ではないと言うわけですね。
トレード回数は年間196回と少なめですが、これはMT4バックテストでは1つの通貨ペアしかデータが取れないからです。基本的には3通貨ペアでトレードを行うため、トレード回数は年間400回くらいと考えていいでしょう。
MQL5には数多くのスキャ系EAがありますが、Night Hunter Proはその中でもバックテスト成績がトップクラスに優秀です。販売価格は1,000ドル以上高めですが、高ロットで運用すれば数ヶ月で購入費用を回収できるはずです。
Night Hunter Proの特徴
その1:スキャ系なので破綻リスクが低い
Night Hunter Proは深夜23時から翌朝4時までトレードを行う夜スキャEAです。
ここで言うスキャ系EAとは、1日1回・単一ポジションで5〜10pipsを稼いでいくEAのこと。単一ポジションなのでグリッド・マーチンEAよりも破綻リスクが低く、長期運用しやすいです。
EA自動売買では常に利益を出せるナンピン・マーチン・グリッドEAが人気ですが、それは99%のレンジ相場で利益を出せているのであって、1%のトレンド相場に直面するとあっけなく破綻します。
それに対してスキャ系EAなら300pips以上の大トレンドが発生しても、単一ポジションなので損失は低めに抑えられます。EAを1年以上で長期運用するなら、破綻リスクの低いスキャ系EAを使いましょう。
その2:トレードロジックは「Sell Limit・Buy Limit」による予約逆張り
Night Hunter Proのトレードロジックは、リミット注文による予約逆張りトレードです。
トレードの流れはこちら。
- 23時に3通貨ペアで「Sell Limit・Buy Limit」注文をする(間隔は上下8pips)
- 基準価格から大きく上昇・下落すると「Sell Limit・Buy Limit」で逆張り注文
- リバウンド後に7pips利確する
- リバウンドの勢いが弱ければ、TPを現在価格に近づける(たとえ赤字でも)
- 深夜0時に「Sell Limit・Buy Limit」は取り消される
- 早朝4時にすべてのポジションを決済する
まず深夜23時になると3通貨ペアで売り・買いのリミット注文を行い、合計6つのペンディングオーダーを仕掛けます。
23時の基準価格から大きく上昇したらSell Limit、大きく下落したらBuy Limitで逆張りトレードを行います。
リバウンドの勢いが強ければ7pipsで利確できますが、そうでない場合は利確ポイントを現在価格に近づけて、できるだけ確実に利益を得ようとします。
リバウンドが弱すぎて利益を得られない場合は、利確ポイントをさらに現在価格に近づけて、損失を最小限にするように仕向けます。
それでもトレンドの勢いが強く利確ポイントで損切りできなかった場合、午前4時にすべてのポジションがクローズされます。
Night Hunter Proは逆張りトレードを行うため、レンジ相場では利益を出しやすく、トレンド相場では利益を出しにくくなります。そのためトレンドが発生しやすい経済指標前後ではトレードを控えることもあります。
その3:「インフォパネル」で運用ロット・最大リスクを確認できる
Night Hunter Proをチャートにセットすると、チャートの左側にインフォパネルが表示され、現在の運用ロットや最大リスクなどを確認できるようになります。

インフォパネルで確認できる項目はこちら。
- Expected lot:1通貨ペアあたりの運用ロット(分割ロットも計算される)
- Currency pairs:トレードする通貨ペアの最大数
- Maximum risk:ポジションがすべてSLになった時の損失額(重要)
- Lots opened:保有ポジションのロット
- Floating PnL:ポジションの含み益・含み損
- Comment:取引履歴に表示するコメント
- GMT offset:GMTとサーバー時間の時間差(GMTオフセットとは?)
- Events found:本日の経済指標の数
- Next event in:直近の経済指標
- Historical Volatility(設定時のみ):US500のボラティリティ(高すぎるとトレードを控える)
最優先で確認したいのは「Expected lot・Maximum risk」の2つ。
「Expected lot」では使って1通貨ペアあたりの運用ロットが表示されます。例えばExpected lotが1ロットなら、EURUSDで1ロットを保有します。
状況によっては最大3つのポジションを保有することがあるため、最大3倍のロットになっても破綻しないようにリスク調整をする必要があります。
2つ目の「Maximum risk」では、3つのポジションが全てストップロスになったときの損失が表示されます。例えばMaximum riskが10%なら最大で10%の資金を失うわけです。
Night Hunter Proではリスク設定と有効証拠金によって運用ロットが自動で決まります。ハイリスク設定なら運用ロットは大きく、ローリスク設定なら小さくなります。
自力で最大ドローダウンから運用ロットを計算する必要がないため、リスク管理が快適になります。
その4:「One Chart Setup」で簡単に設定できる
Night Hunter Proには「One Chart Setup」という機能が内蔵されており、EURUSDの5分足チャート1つに設定するだけで、3通貨ペアで同時にトレードできるようになります。
またMT4で複数のチャートに設定する必要もないため、VPSのメモリを節約でき、動作が軽くなるメリットもあります。
デフォルト設定の「One Chart Setup」で運用できるのは、「Symbol」パラメーターで登録されているサフィックスのないシンボルのみです。(EURUSD・GBPUSD・EURCHF)
サフィックスつきのシンボルで運用する場合は、「Symbol」パラメーターを修正する必要があります。(例:EURUSDb・GBPUSDb・EURCHFb)

なおEAをチャートに再設定した場合は、仕様でパラメーターもリセットされます。この時シンボルパラメーターの修正も忘れないようにしましょう。
その5:フィルター機能で勝算が低いときはトレードしない
Night Hunter Proは逆張りトレードを行うため、経済指標等などでトレンド相場が発生すると利益を出しにくくなります。
しかしフィルター機能を活用すれば、トレンドが発生しやすいタイミングではトレードを控えるようになり、EAの利益率が大きく向上します。
フィルター機能はこちら。
- スプレッドフィルター:スプレッドが5.0pips以上なら取引しない
- 正月フィルター:正月休みに取引しない
- 休日フィルター:休日に取引しない
- スワップフィルター:スワップが3倍になるタイミングでは取引しない
- ニュースフィルター:経済指標の前後では取引しない
- 株価暴落フィルター:US500の暴落直後は取引しない(デフォルトはfalse)
正月や休日などは通貨の取引量が減るため、チャートの値動きが激しくなります。逆張りトレードは予想外のトレンドに弱いため、こうしたタイミングではトレードしない方がいいです。
またNight Hunter Proはポジションを翌日に持ち越すことが多く、スワップポイントも取られやすいです。そのためスワップポイントが3倍になるタイミングではトレードを控えてくれます。
最後の株価暴落フィルターは、インデックス指標「US500」が暴落したタイミングでトレードを控えてくれます。そしてヒストリカルボラティリティが40%以下になってからトレードを再開します。(US500=アメリカの代表500社の株価指数)
すべてのフィルターを適用すると取引回数が少なくなりますが、それが正解です。FXは勝てる時に勝つのが大切で、勝算の低い時はトレードしない方がいいです。
その6:高ロット運用時に分割注文すれば、スリッページ対策もできる
スキャ系EAを5〜10ロット以上で運用するときは、ロットを分散させましょう。大きすぎるロットで運用すると、FXブローカーによっては意図的にスプレッドを広げられてしまうリスクがあります。
Night Hunter Proでは「Split Order」という機能を使うことで、運用ロットを複数ポジションを分けることができます。例えば10ロット運用するときに10等分すれば、1ロットのポジション10個に分けてトレードします。
このように大きなロットで運用するときは低ロットに分割することで、海外FXブローカー側の意図的なスリッページを回避できるようになります。
Split Orderを適用すると、インフォパネルで分割ロットの計算式が表示されます。

スキャ系EAを高ロットで運用するときは、必ずスリッページ対策をしておきましょう。スリッページに気づかずEAを運用していると、手数料負けしてEAで利益を出せなくなります。
その7:開発者がEAのユーザーガイドを公開している
Night Hunter Proは設定項目が多いため、EA初心者が運用するにはハードルが高いです。そのため開発者もユーザーガイドを公開しています。

ページは英語で書かれているので、英語が苦手な方は翻訳ソフトなどを使って読みましょう。スキャ系EAは運用がシビアなので、正しく運用しないと利益を出せなくなります。
ユーザーガイドの概要はこちら。
- ニュースフィルターを適用するため、WebRequestにURLを追加してください
- EURUSDの5分足チャートにセットしてください
- サフィックス付きの通貨ペアで運用するなら、シンボルパラメーターも修正してください
利益を安定させるためにも、このような運用方法も推奨しています。
- デフォルトの3通貨ペアだけで運用すること
- 取引コストが低く、スプレッドが狭いブローカーを使うこと
- 大ロットで運用するときは「Split Order」を使うこと(目安は0.8ロット以上)
- 複数のブローカーに資金を分散させること(意図的なスリッページ対策のため)
- 結果が出るまで最低1ヶ月は待つこと
スキャ系EAは利益率が非常に高いため、FXブローカーが意図的にスプレッドを広げてくることがあります。そのためポジションを分割したり、ブローカーを分散させたりして、スリッページ対策をすることが求められます。
Night Hunter Proで安定した利益を出したいなら、開発者のユーザーガイドは熟読しましょう。
Night Hunter Proの使い方・設定方法
ここからはNight Hunter Proの設定方法をまとめておきます。
大まかな手順は以下の通り。
- 「オプション→エキスパートアドバイザー」でWebRequestの許可リストを追加する
- EURUSDの5分足チャートにEAをセットする
- 通貨ペアがサフィックス付き(例:EURUSDb)なら「Symbols」パラメーターで修正する
- 「Lot-sizing Method」で運用ロットを調整する
まずMT4メニューの「ツール→オプション(またはCtrl+O)」から「エキスパートアドバイザー」タブを選択し、「WebRequestを許可するURLリスト」に以下のURLを追加しましょう。
- http://ec.forexprostools.com
- https://ec.forexprostools.com
- https://www.worldtimeserver.com
- http://timesrv.online
Night Hunter Proはこれらのサイトから経済指標やサーバー時間などの情報を受け取り、トレードの判断を下します。特に経済指標の前後だと逆張りトレードは利益を出しにくくなるため、きちんと設定しておきましょう。
次はNight Hunter ProをEURUSDの5分足チャートにセットします。
Night Hunter Proには「One Chart Setup」という機能があり、1つのチャートに設定するだけで、他の通貨ペアでも取引できるようになります。
EAをセットしたら、確認画面でパラメーターを調整します。
この時サフィックス付きの通貨ペアでトレードをする場合は、Symbolパラメーターで取引通貨ペアを修正しましょう。(例:EURUSD→EURUSDb)

最後にロット調整を行います。Night Hunter Proのデフォルトだと0.01ロット固定ですが、これではまともな利益を出せません。おすすめは「High Risk Set(5% per Pair)」で、自動的に年利100%を狙えるロット設定になります。
Night Hunter Proのパラメータ・設定項目
MM & Risk settings
この項目では運用ロットと最大リスクを調整できます。
- Check for Instances of the EA:インフォパネルにEAの状態を表示するか
- Allow Opening a new Trade:新規の注文を許可する
- Lot-sizing Method:ロットの調整方法(重要)
- Fixed Lot:固定ロット(固定ロットでの運用時のみ有効)
- Dynamic Lot(Balance/Equity based):デフォルトは10,000ドルあたり0.01ロットで運用
- Max Risk per Trade:ストップロス時の最大リスク(デフォルトは証拠金の5%)
- Max Lot:合計の最大ロット
- Use Even LotSize:通貨ペアごとに同じロットで運用するか
- Max Spread for Market Orders, in pips:クローズ時の最大スプレッド
- Max Spread for Pending Orders [0-disabled]:未決注文での最大スプレッド
- Max Slippage for a non-ECN acc, in pips:許容スリッページ(デフォルトは5.0pips)
- Max Symbols at a time:同時保有する通貨ペアの最大数
- Max Net Number of Currencies [0-disabled]:同時保有する通貨の最大数
- Allow to Buy/Sell:買い注文・売り注文の許可(片方だけ選択可能)
- Minimum Free Margin % [0-disabled]:余剰証拠金が一定以下になると新規注文しない
- Max Floating Drawdown %:許容できる含み損のパーセンテージ
- Max Floating Drawdown in Money [0-disabled]:許容できる含み損の金額
- Max Daily Drawdown Limit % FTMO Rules:FTMOルールでの最大ドローダウン
- Max Drawdown Action:ドローダウン時の行動(24時間トレードしないなど)
- Max Drawdown Calculation:ドローダウンの計算方法(他のEAを含めるか)
ここで重要なパラメーターは「Lot-sizing Method」。デフォルトの0.01ロット固定だと、まともに利益が出せません。有効証拠金に応じてロットが増えるように調整しましょう。
ロットの調整方法はこちら。
- Fixed Lots:固定ロット
- Lots based on Max Risk per Trade:最大リスクベース
- Dynamic Lots based on Balance:残高ベース
- Dynamic Lots based on Equity:有効証拠金ベース
- High Risk Set(5% per Pair):ハイリスク設定
- Mid Risk Set(2% per Pair):ミドルリスク設定
- Low Risk Set(0.5% per Pair):ローリスク設定
1番無難なのは「High Risk Set(5% per Pair)」で、資金100万円/1.0ロットで月利5〜10%の安定運用をしてくれます。他のEAと併用するなら、「Mid Risk Set(2% per Pair)・Low Risk Set(0.5% per Pair)」でリスクを減らしてもいいでしょう。
もっと大きな利益を狙いたいなら、「Lots based on Max Risk per Trade」で設定しましょう。
「Max Risk per Trade」を20〜40%にすることで、資金100万円/3.0〜6.0ロットで運用できるようになります。(その際はSplit Orderでスリッページ対策もしておくこと)
Night Hunter Proのストップロスは60pips前後と広めですが、深夜帯でストップロスになる可能性は非常に低いです。リスクを許容できるなら、積極的にロットを増やして良いでしょう。
Time settings
この項目では取引の時間帯を設定できます。
- Smart Time Filter:EAのタイムフィルターを適用する
- Trade on Monday:月曜日にトレードを行う
- Trade on Tuesday:火曜日にトレードを行う
- Trade on Wednesday:水曜日にトレードを行う
- Trade on Thursday:木曜日にトレードを行う
- Trade on Friday:金曜日にトレードを行う
- Hour to Start Placing Orders:発注を始める時間(デフォルトは23時)
- Minutes to Start Placing Orders:発注を始める分(デフォルトは0分)
- Hour to Stop Placing Orders:発注を止める時間(デフォルトは深夜0時)
- Minutes to Stop Placing Orders:発注を止める分(デフォルトは59分)
- Hour to Stop Trading:トレードを止める時間(デフォルトは早朝4時)
- Hour to Stop Trading on Friday [0-disabled]:トレードを止める分(デフォルトは0分)
- New Year Holiday Filter:正月休暇中のフィルター(デフォルトはtrue)
- Rollover Time Filter:ロールオーバーのフィルター(ロールオーバーとは?)
- Rollover Start Time 23:XX:ロールオーバーの開始時間(デフォルトは55分)
- Rollover End Time 00:XX:ロールオーバーの終了時間(デフォルトは15分)
- Remove TakeProfit During Rollover:ロールオーバー中はTPを削除する
- Increase StopLoss During Rollover, in pips [0-disabled]:ロールオーバー中はSLを広げる
Night Hunter Proはデフォルト設定だと23時にペンディングオーダー(Sell Limit・Buy Limit)を始め、深夜0時59分にペンディングオーダーを止め、早朝4時にポジションをクローズします。
基本的に設定はデフォルトのままで問題ないでしょう。
Strategy settings
この項目では取引する通貨ペアやフィルターを設定できます。
- Symbols separated by comma (custom if empty):EAでトレードする通貨ペア(重要)
- Minimum Price Rage in % ATR [0-disabled]:ATRにおける最小の価格範囲
- StopLoss, in pips [0-default]:pips単位でのストップロス(デフォルトは0pips)
- StopLoss, in % ATR [0-disabled]:ATR単位でのストップロス(デフォルトは0%)
- Hide StopLoss:ストップロスを隠す(ブローカー対策)
- Randomize Order TP/SL Levels:TP/SLを任意で決める(デフォルトはfalse)
- Swap Filter:スワップフィルター
- Max Negative Swap, in points:ネガティブスワップの最大値
- Apply Swap Filter To:スワップフィルターの適用日(スワップが3倍になる日)
ここで重要なのは1つ目の「Symbols separated by comma」というパラメーター。
デフォルトだと「EURUSD・GBPUSD・EURCHF」の3通貨ペアが登録されていますが、サフィックス付きの通貨ペアで運用するなら、その通貨ペア名称に修正する必要があります。
例えばHotForexのゼロスプレッド口座ではEURUSDは「EURUSDb」という名称なので、パラメーターも「EURUSDb」に修正します。シンボルパラメータを正しく入力しないと、EAをセットしても取引してくれません。
特にEAをセットし直した後だと、この修正は忘れやすいです。EAが稼働しないようならシンボルパラメーターが正しく入力されているか確認しましょう。
News Filter settings
この項目ではニュースフィルターを設定できます。
- News Filter Enabled:ニュースフィルターを適用する(WebRequestの許可が必要)
- Disable Trading on Holidays:休日はトレードしない(デフォルトはfalse)
- Wait Minutes Before Event:イベント前に待機する(デフォルトは180分)
- Wait Minutes After Event:イベント後に待機する(デフォルトは120分)
- Show News List:ニュースリストを表示する(デフォルトはfalse)
Night Hunter Proは逆張りトレードを行うため、チャートの乱高下が激しくなりやすい経済指標前後はトレードを控えることが多いです。
また休日中も通貨量が少なく価格が飛びやすいので、逆張りトレードが通用しにくくなります。相場の変動が激しいタイミングでは、休日もトレードしない設定にしましょう。
Stock Market Crash Filter settings
この項目では株価暴落フィルターを設定できます。
- Stock Market Crash Filter Enabled:株価暴落フィルター(重要。デフォルトはfalse)
- Stock Market Symbol:暴落フィルターで参照する銘柄(US500)
- Filter Period:フィルターの適用期間
- Max Historical Volatility (HV), in %:ヒストリカルボラティリティの最大値(デフォルトは40%)
株価暴落フィルターを適用することで、アメリカの株価指数「US500(S&P 500)」が暴落した直後はトレードを控えるようになります。
株価が暴落すると、その避難先として特定の通貨が買われることが多く、トレンドが発生しやすくなります。株価が暴落する頻度は低いですが、EAの利益を安定させたいならフィルターをオンにしておきましょう。
株価暴落フィルターはヒストリカルボラティリティーが40%以上の間適用され、40%以下になるとトレードを再開します。
Additional settings
この項目ではNight Hunter Proの付随的な設定を行います。
- Trade Comment:決済履歴で表示されるコメント(デフォルトはNight Hunter)
- UID (0…9-max!):ユニークID(同じEAを異なる設定で運用するときに設定する)
- Adjust Order Price, in pips:発注価格を調整する
- Adjust TP Price, in pips:TPを調整する
- Show Panel:インフォパネルを表示する
- Font Size (1…8):フォントサイズを変更する(デフォルトは6)
1口座で複数のNight Hunter Proを異なる設定で運用するなら、UIDなどを変更しましょう。
Order Split settings
この項目では分割注文を設定できます。
- Split Orders (Number of Child Orders) [1-disabled, 10-max!]:分割注文する(大ロット運用時のスリッページ対策)(重要)
- Adjust Order Price?:分割注文時に発注価格を調整する
- Order Price Step:発注価格のステップ
- Adjust TP Price?:分割注文時にTPを調整する
- TP Price Step:TP価格のステップ
分割注文(Split Orders)を適用することで、1つのポジションを複数のポジションに分けて注文できます。例えば10ロットの注文を1ロット・10ポジションに分割したりなどですね。
トレーダーが大きなロットで勝ち続けると、FXブローカーはスプレッドを意図的に広げて嫌がらせをすることがあります。
FXブローカーは高収益トレーダーを探すときに「VDP」というツールを使っていますが、小ロットを複数ポジションに分けることで、VDPに検出されるリスクを軽減できるわけです。
VDPの詳細はこちら。
スキャ系EAを高ロットで運用するときは、FXブローカーの嫌がらせ対策をしておきましょう。
Backtest settings
この項目ではバックテスト設定を行います。
- Disable Automatic GMT Detection:自動GMT検出を無効化する(GMTとは?)
- GMT Test/Manual:GMTのテスター/手動設定
- DST Test/Manual:DSTのテスター/手動設定(DSTは夏時間のこと)
Night Hunter ProはGMTを自動で検出し、トレード時間を最適化する機能があります。その機能を無効化して自力で設定するなら、上記のパラメーターを調整しましょう。
Night Hunter Proで利益を安定させるコツ
その1:取引コストが低く、ストップレベルがゼロのブローカーを使うこと
Night Hunter Proのような利幅の狭いスキャ系EAを使うときは、スプレッド・約定力が優秀なブローカーを使いましょう。取引コストはトータル1.0pips以下が望ましいです。
それに加えて「FXブローカーのストップレベルがゼロ」である必要もあります。
ストップレベルとは、指値注文・逆指値注文をするときの値幅制限のこと。これが設定されていると、現在価格ギリギリでリミット注文やストップロスを設定できなくなります。
例えばFXTFでは50ポイント(5.0pips)、HotForexでは20ポイント(2.0pips)のストップレベルが設定されており、Night Hunter Proの取引回数が激減してしまいます。指値注文や逆指値注文でスキャルピングトレードをするときは、ストップレベルが0のブローカーを使うようにしましょう。
スプレッド・約定力が優秀+ストップレベルがゼロの口座ならTradeview ILC口座がおすすめ。
Tradeview ILC口座の特徴はこちら。(英語版Tradeview「Accounts」で確認可能)

Tradeviewはスプレッドが非常に狭く、A-bookブローカーなのでFXブローカーからマイナススリッページを押し付けられることもありません。ストップレベルもゼロなのでNight Hunter Proでも正常に注文決済できます。
低スプレッド+ストップレベルゼロの口座ならAXIORYのナノ口座もおすすめ。ただこちらはB-bookブローカーなのでスキャ系EAを運用すると-0.2pipsほどのマイナススリッページが発生します。
AXIORY ナノ口座の特徴はこちら。(AXIORY「口座→口座タイプ」で確認可能)

その2:運用ロットが0.8ロット以上なら、分割注文する
スキャ系EAは利益率が非常に高いため、大ロットで運用していると、ブローカーよってはわざとスリッページを広げるなど嫌がらせをしてくることがあります。
Night Hunter Proには運用ロットを複数に分割できる「Split Order」という機能があります。高ロットで運用するときは、ポジションを分割して、スリッページ対策をしておきましょう。
Night Hunter Proを10,000ドルで運用したときのロット目安はこちら。
- Low Risk Set(0.5% per Pair):0.08ロット/最大DD0.18%/年利3.9%
- Mid Risk Set(2% per Pair):0.33ロット/最大DD0.77%/年利18.8%
- High Risk Set(5% per Pair):0.83ロット/最大DD1.93%/年利47.3%
- Lots based on Max Risk per Trade(20):3.33ロット/最大DD5.62%/年利366%
- Lots based on Max Risk per Trade(40):6.67ロット/最大DD10.32%/年利1920%
上3つの「High Risk Set」までなら運用ロットは0.8ロット前後と低めなので、ポジションを分割する必要はないでしょう。
ただ下2つの「Lots based on Max Risk per Trade=20」で運用すると、運用ロットが3.33ロットと非常に高くなります。この場合はポジションを4つぐらいに分けて、1ポジションあたり0.8ロット前後になるよう調整しましょう。
大ロットで勝ちすぎると、ブローカーは意図的にスプレッドを広げるなどの嫌がらせをしてくることがあります。スキャ系EAで大きく稼ぐなら、スリッページ対策は怠らないようにしましょう。
その3:運用ロットが2.0〜5.0ロット以上なら、ブローカーも分散する
FXブローカーが嫌がらせをしてくる基準は運用ロットだけではありません。1口座で月利100%以上など爆発的な利益を出していると、ロットを分割していても嫌がらせしてくる可能性はあります。
スキャ系EAを2.0〜5.0ロット以上で運用する場合、複数のブローカーで運用ロットを分散させましょう。
例えばHotForexだけで10ロット運用するのではなく、TradeviewやThreeTraderなどにも資金を分散させておきます。そうすれば1つのブローカーで嫌がらせをされて利益を出せなくなったとしても、すぐに資金を引き上げて他のブローカーで取引を再開できます。
スキャ系EAはグリッド系のような破綻リスクは低いですが、代わりにブローカーの嫌がらせリスクが高くなります。1つのブローカーを信用せず、複数のブローカーを併用してください。